本当に頭のいい子に育てるには
脳が発達するとはどうなること?
お母さんがまず、脳について正しく理解することが赤ちゃんの能力開発の第一歩と言えます。
赤ちゃんの脳はどういう状態で、どのように発達していくのでしょうか。
実は、生まれたときの脳の神経細胞の数はだれもがほぼ同じ数でそれほど個人差はありません。
大人になってもこの数は同じか、または減る一方なのです。

細胞の数が増えないとすれば、脳はどのように発達していくのでしょうか。
脳の神経細胞の中心に細胞体と呼ばれる丸い部分があって、そこから軸索(神経)と、たくさんのアンテナのような樹状突起が伸びています。このたくさんの樹状突起に、ほかの神経から軸索が伸びてきて、それらがつながって、電気的な変化が伝わり、情報が送られる仕組みになっています。この継ぎ目をシナプスといいます。
目で見たり、音を聞いたり、舌でふれたりして赤ちゃんが何か新しいことを経験すると、脳に情報が送られてこのシナプスができ、脳の回路が新たにつながります。いろいろなことをたくさん経験すればするほど、シナプスがたくさんできて、この回路が密になっていきます。脳の神経細胞は増えないけれど、シナプスが増えて、回路がびっしりと密につながることが、すなわち脳が発達するということなのです。

なぜ赤ちゃんのときが大事なの?
脳を発達させるうえで大事なことは、繰り返し刺激を与えて赤ちゃんの脳に情報を送り込み、神経回路を強化することです。それには、ふさわしい時期があります。脳の場所によって回路のできる時期が異なるので、それぞれにふさわしい時期がありますが、総じていえば、赤ちゃんの脳のあらゆる部分で活発にシナプスがつくられるのは歩き始めるころ、つまり1歳前後までがピーク。赤ちゃんのこの時期がいちばんのチャンスといえます。

このチャンスをのがさずに、この時期までにいろいろなものを見せたり、音を聞かせたり、さわらせたり、体を動かしたりして、あらゆる刺激を同時にたくさん与えたいものです。そうすれば、脳のあらゆる場所が活発に働いて脳が発達します。

お母さんの役割は重要です
赤ちゃんの脳は、胎児期から2本足で歩き始める1歳ごろまでに、目覚ましい勢いで発達します。この時期こそ赤ちゃんの能力を引き出し、伸ばすための最もたいせつな期間と言えるのです。
子育てはシーソーゲームのようで、刺激と反応が寄せては返す波のように繰り返されて、赤ちゃんは成長していきます。赤ちゃんに刺激を与えると反応があり、この反応はまた、お母さんへの刺激となって、次なる新しい刺激を赤ちゃんに与えるというふうに、かたい絆で結ばれているわけです。

お母さんは、ちょうど脳の目覚しい発達と歩を同じくして、ふさわしい刺激を与えてあげることがたいせつです。
お母さんの育て方しだいでは赤ちゃんの能力を無限に引き出すことができるのです。
能力開発のほんとうの目的は?
能力開発=「学校の成績のよい子にして将来一流大学に入れること」という先入観をもっていませんか?
ここでいう能力開発とは、単に成績のいい子にするという狭い意味のものではありません。人間が本来もっている、そして将来役に立つであろうさまざまな能力を、ちょっと手を貸してあげてバランスよく伸ばすことが本来の能力開発なのです。もちろん、"頭のいい子"を育てることも目的の一つです。ただし、ほんとうに頭がいい、ということは、IQが高かったり、学校の成績がよいことではなく、もっと総合的なものなのです。

私たちは日常生活でさまざまな問題に直面しますが、そんなとき、自分がぶつかった問題の本質を見抜き、どうすればその問題を解決できるかを考え、そして行動を起こします。頭がいいというのは、こんなとき、自分のとるべき行動を正しく判断して問題をじょうずに解決できる人のことといっていいでしょう。成績もいいし、独創性もある、スポーツも好き、好奇心も旺盛で物事に積極的に取り組んでいく、人にはやさしくて、困難にぶつかったときも自分の力でちゃんとそれを解決できる。このように運動面でも知的面でもバランスのとれた子どもを育てることが能力開発のほんとうの目的なのです。
ふつうに育てるのとはどこがちがう?
赤ちゃんにとって、体を動かしたり、手を使ったり、お母さんと接したり、遊んだりすることすべてが脳の発達につながっています。脳は自然に発達するわけではありません。外からの刺激を受けて脳を使って初めて脳は働き、発達していくのです。
「それなら何もわざわざ能力開発なんてしなくても、ふつうに育てていればいいんじゃないの?」と思いますね。それは事実です。ただ、脳の働きや発達の仕方が解明されるにつれていろいろなことがわかってきました。ちょうどいい時期にうまく刺激を与えれば、脳の働きをもっと高められること。逆に、脳がつくられている最中に悪い刺激を与えてしまうと、それがゆがみとなってその後の発達にも影響してくることなどです。
そこで、脳の回路が最も目覚ましく発達する胎児や乳児のときに、いい刺激をじょうずに与えてあげようとつくられたのが、脳力開発のカリキュラムなのです。
脳の発達にもとづいた働きかけを
脳をじょうずに発達させるためには、赤ちゃんに働きかけて赤ちゃんの反応を引き出し、赤ちゃんが反応したら、またそれにうまくこたえてあげることが大事です。
どうすれば赤ちゃんの反応を引き出せるか、また反応するということはどういうことなのか、それができたら次の段階ではどんな働きかけをすればいいのかなどは、お母さんにはちょっとわかりません。能力開発プログラムは、脳の発達にもとづいて、いつ、どんな働きかけをすればいいかをきちんとまとめ、ふつうの環境で育つよりもたくさんの刺激を的確に与えられるよう考えられています。また、今までの脳の発達や発達心理学の研究成果をもとに、赤ちゃんの能力開発教室の経験も加えてつくられているのですから、育児にたいへん参考になるでしょう。

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